omake 




「本当は、襷がけの反射材にしようかと思ったんですけどね。
お値段が高かったのでやめました」

 ニコリと笑う彼女に、想像力が掻き立てられる。

 もし、彼女がクマではなく、襷がけの反射材を選んでいたら、所長はそれを受け取って、あまつさえ身に着けたりしたのだろうか。
 そして、それをまた、彼女にお揃いとしてプレゼントするのか。

 暗闇に、襷がけの反射材を身に着けて帰宅する二人の姿を思い浮かべ、それも、またアリだなぁと、のんびりとした仕草で、書類に目を通すことにした。



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